昔、お隣に地元では評判のかっこよいお兄さんが住んでいた。
丁度、向かって左の男子のような感じ。
家が近所なので私や兄は、服といえばそのお兄さんのお下がりを貰って着ていた。私服から中学校のジャージまで幅広くお下がりだった。

ある日、帰宅した兄が母に『新しいジャージ買って～』と頼み込んでいる。
母が『なんで？、たっちゃん（隣のお兄さんの名前[仮]）のお下がりがあるじゃない』と聞くと兄は
『うん、そうなんだけどさ～。あのジャージにたっちゃんの名前入ってるじゃん。』
『今日、あのジャージがたっちゃんのお下がりだって言ったら・・・・女子に持ってかれた』
そうなのだ。中学のジャージには刺繍で持ち主の名前が入っているんだけど、どうやらたっちゃんファンの女子達にもっていかれたらしいのだ。
それもふつーに、フランクに持ってかれたらしい。

80年代の女子中生おそるべし！彼女らはアイドルに会えただけで失神できる神経を持っているからね。
あの狂信的な勢いは今思えば面白いが、ちょっと怖い気もするね。