「見ろ！俺の超絶サーブ！」
「試合やろうぜ試合！」
「タコチャーん家でWiiやろうぜWii」
「アックン先輩！エネルゲン飲ませてぇん♪」
などなど。

最初はそんな事を言い合っていたのだが、
そのうち好きな女子の話に発展してきた。
 

「マツコン！オマエさ～、クラスに好きな女子いんだろ」
「い！いねーよ！んなもん！」
「言っちゃえよ！言っちゃえよ！」

「でもさでもさ、サッチンのやつイシイユミが好きなんだって～プププ。」
「もうムチューってしちゃえよな！んムチュ～～～～ってさ！」

成長速度に幅があるからなのか、会話が相当噛み合っていない。
結構シリアスに女子の話をしているヤツもいれば、それを茶化してるヤツ
何を話しているのか分からなくてポカンとしているヤツと様々である。

外見にしてもそうだ。
身長170cm位の高校生みたいなヤツが140cm位のちっちゃいヤツに『先輩』と呼ぶ様は絵的にちょっと面白い。

よくよく聴いてみると、その他の会話も微妙に噛み合っていないようだ。
一人の興味を引く話題には、他の一人は参加しにくい、という具合に、小学生の心の公約数を射抜く話題はなかなか無いんだナァと思った。

そんな中、一人が言った。

「俺、ココに来る途中、『とかげの穴』見つけたぜ」
 

この言葉に
「マジで！？」
グループの全員が食いついた。

その後、小学生達は
「『とかげの穴』見に行こうぜ！」
と、全員連れ立ってどこかへ行ってしまった。

いや～、すごいね。
アレだけ幅のある小学生男子の心を的確に捉える言葉。
 

『とかげの穴』

ワシも見たかったな～（笑）